食品で縁つなぎ

 フードバンクでいただくもののうちで、企業さんからの大量の飲料水などは、福祉施設などある程度人数がいるところで飲んで頂いたりしています。でも、とちぎⅤネットでは食品を必要とする困窮者の個人宅にも届けています。

 収入が少なく生活は苦しいけれど生活保護は受けたくないという人もいれば、生活保護を受給しているけれど月末になるとお金が底をついてしまう人、派遣切りで寮を追い出されて路頭に迷っている人。様々な状況で食べることに困っています。生きるために必要な“食べる”こともできなくなった人に食品を届けることで、生きる気力が甦ります。

 それぞれの状況に至るには様々な課題があり、すぐに解決できることは少ない。

 実家との関係が疎遠になっていたり、計画的な金銭の使用ができない、相談する友人もいなくて孤立していたりと、・いろんな課題は一筋縄では解決できません。

 「食べ物を届ける」ことを通して、心にゆとりを生み、他人への信頼を蘇らせます。だれも自分一人では解決できないことも、誰かが一緒に話を聞いてくれたなら、ほんのわずかかもしれないけれど、一歩前に踏み出すことができるのではないでしょうか。

 人と人との縁が希薄になってきた昨今。縁をつなぎ直す、新たな縁を紡ぎ出すきっかけが、フードバンク。”食品で縁つなぎ”

 人の縁をつなぐためにも、フードバンクという仕組みが必要です。誰しもが生活が一変しないとも限らない現代、自分(子や孫)に食べるものがなく三日間食べ物を口にせずに空腹だったら・・・と想像した時、1個の缶詰がもらえたら、どんなに心強いでしょうか。

 “食べる”ことに困っている人が社会にいる事実を知り、皆で助け合っていける社会になれるよう、フードバンクの広報者になって下さい。まずは、台所の引き出しをのぞいてみて下さいね。(青木)

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