フードバンクの周辺③ 路上生活な人たち

毎週水曜日に路上生活者の夜回りをしています
毎週水曜日に路上生活者の夜回りをしています

ホームレスでなく路上生活者という表現をします。
 基本的に野外で生活をされている方のことを路上生活者と表現します。フードバンク宇都宮においては困窮者の支援のスタートは、目で見て確認できる路上生活者への夜回りがスタートでした。夜、路上生活者の宿泊場所に行って世間話から健康状態の確認等を行い、その人達とある程度の信頼のある関係をつくり彼らの情報等を収集したりすることが目的です。
路上生活者を大きく分類すると

 路上で生活をしている人にもいろいろなバリエーションがあります。宇都宮市近郊での例となりますが、大きく分けると自立型と他人依存型があります。自立型の路上生活者は、仕方なくとか自ら進んで路上生活を選択していますが、何とか自分で生活費(廃品回収だったり日雇いの仕事など)を稼いで生活しています。長期の路上生活者はこのタイプの人が多く、路上生活者イコールなまけ者なんて概念は間違っていて、昼夜問わず廃品回収をして働いている人も中にはいます。
要支援の路上生活者とは

 健全とは言い切れませんが、ある程度仲間達のコミニティーを確立して自力で生活できる人は、路上生活も一つの人生の選択肢であると思います。

 しかし、他人依存型で生活している人は、助けてくれる人がいないと生活が成り立たないので場合によっては路上死となります。高齢の路上生活者もその部類となります。中には犯罪行動を繰り返し刑務所と橋の下を交互に生活の場所にしている人もいます。
Vネットで支援する路上生活者はホームレスなひと・・?

 仕事を失い関係性が維持できる家族もいない、そして助けてくれる知人などが周辺にいない人が路上生活に陥ると生活が成り立ちません。

 不思議ですねどのような世界でも生活するためには、直接的また間接的に人間関係というものが必要なんです。死を恐れない危険な場所を好む冒険家であれば自己責任を問うこともできるかも知れませんが、この日本においては人づきあいの能力が無いというだけで自己責任だということで死んではいけないと思います。

 このような人達を助けるためにフードバンク宇都宮が「食べ物」を切り口に食べ物以外のその後の生活の支援をしています。「路上生活者とホームレスは何が違うんだ。」と思う方は多くいると思いますが、その説明はまたの機会にしたいと思います。

 

                        不肖のトクヤマ

Facebook
とちぎボランティアネットワーク
フードバンクの周辺